C.

週休日。娘と妻が買いものにでかけ、乳飲み子の息子をあやしながらパソコンを立ち上げヘッドフォンをつける。昨日試聴したMY WAY MY LOVEの「C.」のフレーズが心に残ったので、爆音で聞く。Aメロは妖しげで少なからずある旋律を壊すかの如く鳴る旋律無視のディストーションギターノイズ。それがサビに入ったとたん、彩を取り戻す、いや、黒いキャンバスが一瞬にして極彩色に塗られていくような、ポップというよりはロマンティックなメロディーが"How much JOY is?"という微かに聞き取れるフレーズとともに僕の耳に飛び込んでくる。このすべてを浄化するような感覚。これほど美しいメロディーを僕は聞いたことがあるだろうか。彼らが自主制作の環境下に戻った際のアルバム「BOOT BUM 1.0」の2曲目3曲目にこういうフレーズ(コーネリアスmeetsマイブラとはうまく言ったものだ)があったように思う。もしかしたらJUICEやcimonsでもこんな曲はあったのかもしれない。曲名だけを見たときは、「C.?インスト?」などと思った僕死んでくれ。ライブでおなじみの1曲目、2曲目、そしてthe wallという代表曲がありながら、この「JOY」というとんでもないであろう問題作の代表曲は、「C.」なのかもしれない、と密かに思っている、土曜日の朝。